Gilles Marinの著書
"Healing From Whithin"の抜粋、第4弾です。
タオイストの錬金術を通して
ヒーリングのエネルギーを高める
ヒーリングに携わるプラクティショナーにとって
気を修練すること(気功)は基本的なことであり
とても大切なことだ。修練とは、気を育て磨きを
かけていくこと。そしてその気の修練は、ここで
は内側の錬金術、つまり内丹術のことを指す。
錬金術とは一般的に粗悪な金属からゴールド(金)
を精製していくことと理解されているが、自己修
養における比喩的な意味で使われる場合、それは
エネルギーの変換や精錬のプロセスを意味する。
では粗悪な金属とゴールドのエネルギー的な違い
とは何か?粗悪な金属は気を伝導しにくい。発熱
して終わってしまう。電気式のヒーターは充分な
量を送り込めないためヒートアップすることが多
い。そしてオーバーヒートが起こる。多くの電力
を運ぶためにはゴールドのようなすぐれた伝導線
が必要になる。
これを私たちの身体に当てはめると、気の錬金術
を行うことで、プラクティショナーには自らの気
を精錬し、良質で多くの気を流すことのできる身
体ができてくる。漏電やメルトダウンすることな
く、より多くの気を蓄え、洗練されたものにして
いく身体ができてくる。そしてその身体づくりは
一貫したタオの瞑想やチネイザン、気功によって
もたらされ、その成果は日々の絶え間ない練功を
行うか否かにかかっている。これはトリートメン
トを行う上で充分な気が必要とされるプラクティ
ショナーにとってはとても重要なことだ。
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病気になったり疲れたりすることを避けるためにも
プラクティショナーは自己修養をし、効果的なトリート
メントに必要な充分な量と質の気を養っていくことが大切だ
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同調性ということについて
充分で精錬された気を養うということの他にも、
プラクティショナーは自らのヒーリングや自己修
養にも心を配る必要がある。クライアントへのコ
ーチングも、自らの練功の経験が豊富であるほど
説得力を増す。そしてプラクティショナーがノン
ジャッジメンタルな(批判のない)態度でクライ
アントに接する時、クライアントは自己批判する
ことなく自分自身を感じることができる。そうい
う場ができた時に、プラクティショナーとクライ
アントの間に信頼感が生まれ,複雑で難しい状況
においても、シンプルな技法がトリートメントの
効果をあげてくれたりする。このような同調性の
原理を普段から自らのプラクティスに組み入れる
とよい。
そうでないプラクティショナーは「気は流れる」
ということに気づいていなければいけない。気が
プラクティショナーからクライアントに流れなけ
れば(そしてこの流れが正しいのだが)逆の流れ
を辿り、プラクティショナーにリスクを与える。
このような流れが起きた時、クライアントは満足
し楽になるかもしれないが、一方で、ぐったりと
した消耗感や混乱、不調をもたらすこともあるか
らだ。
気の流れを増す
プラクティショナーはトリートメント中、リラッ
クスしていることが大切だ。そうすることで気が
流れ、腹部を感じやすくなり、オープンで敏感で
いられる。やさしいタッチがとても重要だ。お腹
の内側に深く入っていくためには指が柔らかくな
くてはいけない。クライアントが感じるべきは、
自分自身の内側であって、プラクティショナーの
指ではない。
柔らかさをもって強さを発揮するアートは、武術
から学んだ部分が大きい。それは意図する力であ
り、”意”という漢字であらわされる。この漢字は
3つの部分から成り立っている。一番上は思考/
意志(立)、真ん中は目(日)、そして下はこころ(心)
だ。何をするときであれ、私達はものごとに対し
意志を持ち、感覚やこころを注ぎ、成し遂げる。
その時、気の流れはオープンだ。そこに筋肉の力
は必要とされない。パワーを与えるのは気であり
気は筋肉がリラックスしている時に流れる。パワ
ーを保つためにも筋肉はゆったりとリラックスし
ていなければいけない。プロのアスリートは筋肉
が瞬時に収縮するのと同じぐらい、リラックスす
る力が大切だということをよく知っている。
タオの哲学の古典には、”真の力は水の如し”と書
かれている。水は力を加えることなく沈んでいく。
水は抵抗することなく行くべき道を進み、自身を
乗せた波に乗って進む。チネイザンのプラクティ
ショナーもこの水と同じパワーを手につけるとい
い。そして手技を効果的に行うための、また気が
流れるための、ソフトで液体のように滑らかな指
も必要だ。またトリートメントの間は、リラック
スして自分のセンターから自然に動いているか、
身体の重さを使っているかを確認する必要がある。
自らがリラックスしてセッションを行うことで、
クライアントをリラックスさせ、気の流れを増し
呼吸を深めることができる。リラックスしている
ということでオープンになり、それによってプラ
クティショナーは、落ち着いた洞察力と純粋な探
究心をもってセッションに臨むことができる。
Gilles Marin "Healing From Within" p28~30
North Atlantic Books, 1999